中年の男性は要注意
痛風という病気の名前を聞いたことがあるでしょうか?文字通り、風が吹くだけでも痛いという例えから名付けられたものです。
痛風は女性には患者が少なく、90パーセント近くが30代~40代以降の男性だといわれているのですが、これについては、アルコールの大量摂取やストレスなどが関係していると考えられています。
通風の発作が起きた時の痛みというのは、経験したことのある人にしかわからない、相当激しい痛みです。その原因は、尿酸の結晶が関節の周囲にたまることによって炎症が生じるためです。
一般に、血中の尿酸の値が7.0mg/dl以上になると高尿酸血症の診断がくだされ、尿酸の結晶ができやすくなります。
痛風の発作は、肉類などプリン体の多い食事や大量の飲酒が引き金となることから、以前はぜいたく病などと称されることもありましたが、実は原因はそれだけではありません。体内で尿酸を作りやすい体質の人がいて、例えば激しい運動や急激な減量によって、体内の組織の分解が進行することで血中の尿酸値が上昇し、結果として痛風発作が引き起こされることもあるのです。
一般的には、痛風の痛みは足の指が痛くなるものだと考えられていますが、足の甲や足首、ひざ、股関節、手首や手指の関節に至るまで、症状が出る人もいます。
アルコールを控え、ビタミンB群を摂取する
一方で、尿酸というのは私たちの体の抗酸化作用と関係しているので、一定量は必要でもあります。
先にも述べましたが、尿酸値が高くなるのには体質的な素因もありますから、値が高い人は普段から気をつけてケアをしなければなりません。
動物性タンパク質などのプリン体の多いつまみとビールなどのアルコールの組み合わせは、まちがいなく痛風発作の引き金になります。発作がいったん始まってしまうと、痛みは薬ではなかなか緩和されません。また、アスピリンなどの抗炎症剤には尿酸濃度を上げるはたらきがあるので、発作時の服用には注意が必要です。
ビタミンB群は栄養素が正常に代謝するよう促し、各酵素のはたらきに関係しているのですが、葉酸には特に尿酸の生成にかかわる酵素のはたらきを阻害する力があります。
カルシウムとマグネシウムの摂取も痛風発作の予防に役立ちます。
痛風を防ぐために摂りたいのは
- ビタミンBコンプレックス(B1、B2、B6)各5~10mg
- 葉酸200~400μg
- カルシウム500~1000mg
- マグネシウム250~500mg