VDT症候群を改善する

VDTというのは、Visual Display Terminalsの略で、パソコンやスマートフォンなどのディスプレイ画面のことです。世の中にIT化が広く浸透した現在、パソコンやスマホ、テレビゲームなどの操作を長時間おこなうことが増え、その結果、目や体や心に影響が出ます。この病気をVDT症候群といいます。

VDTによる1日の作業時間が長くなるほど、目に関する訴えは多くみられます。おもな目の症状として、眼精疲労、涙の減少・目の痛み・充血などのドライアイ、角膜炎、近視などがあります。

目を酷使することによってストレスが全身に広がり、首や肩、背中の痛み、手指のしびれ、頭痛やめまいのほか、イライラや抑うつ感、不安感など精神的な症状もあらわれることがあるのです。

VDTは職場以外に学校や家庭にも多く普及しているので、大人だけでなく子供たちにも注意が必要です。

ディスプレイ画面を見つめていると、まばたきをする回数が通常の半数近くまで減るといわれていて目が著しく乾きますし、同じ姿勢で見続けることは当然肉体的な疲労につながります。

これらのことから、VDT症候群にならないためには目の酷使を避けて、一定の姿勢でいないようにすることが大切ですが、それだけではじゅうぶんとはいえません。目の毛細血管は絶えず活性酸素に攻撃されているので、βーカロテンをはじめとした抗酸化物質を摂るようにして、活性酸素の害を防ぐ必要があります。

パソコン作業が日常的な現代ではVDT機器を使った作業環境を整える(パソコンのモニターの調節)なども合わせて行うといいでしょう。

改善や治療法としては、病院では目の疲れを和らげたり目に潤いをあたえる点眼薬が処方されます。

液晶モニターが発するブルーライトから目を保護することを目的とした、パソコン専用メガネやブルーライトを削減するソフトなども市販されていますので、こういったものを利用するのも良いでしょう。

VDT症候群を改善するために摂りたいのは

  • βーカロテン
    10~30mg
  • ビタミンC
    1000mg
  • ビタミンE
    100~200mg
  • アントシアニン
    メーカーの指示量

視力の低下を防ぐ

視力低下の予防に抗酸化物質

近視や遠視、老眼をはじめとした視力にかかわる問題は多々ありますが、これらの原因は、目の焦点の調節機能の異常や活性酸素の影響など、さまざまです。

近年では、社会のIT化の進行にともない、パソコンをはじめスマートフォン、テレビなどのVDT(ディスプレイ画面)を見続け目を酷使することによって起こる障害や視力の低下など、目に対する環境もどんどん厳しくなってきています。

焦点の調節機能が損なわれることによって起こる視力の低下の場合は、メガネやコンタクトレンズを用いての視力矯正、手術のほか、根本的な対策はなかなかありません。しかし、目が乾燥して角膜が傷ついたり、活性酸素の影響を受けたりしたことが原因の視力の低下については、栄養補給を適切にすると改善が期待できると考えられています。

活性酸素は、体のほかの部分の細胞と同じように、目の細胞にも攻撃をしてきます。ですが、βーカロテンやビタミンC、ビタミンEといった抗酸化物質の摂取で活性酸素の害を抑え、目の細胞の機能を正常化することによって、ある程度は視力の低下を止めることができます。

私たちがものが見えるのは、目の網膜にあるロドプシンという色素が分解と再合成を繰り返して光の信号を脳に伝えているからなのですが、ロドプシンは目の酷使で減少してしまいます。ですが、ブルーベリーなどに含まれるアントシアニンというポリフェノール(抗酸化物質)には、ロドプシンの再合成を活発にするはたらきがあるので、視力が低下するのを防いだり、視力を回復するのに効果的だとされています。

こちらもおすすめ!

視力の低下を防ぐために摂りたいのは

  • βーカロテン
    10~30mg
  • ビタミンC
    1000mg
  • ビタミンE
    100~200mg
  • アントシアニン
    メーカーの指示量

体の疲れを早く回復させる

身体的な疲労には、2種類あります。まずひとつは、肉体労働などで筋肉を酷使した場合の疲れで、ふたつめは、デスクワークなど長時間同じ姿勢をとり続けることで生じる筋肉の部分的な疲れです。

筋肉を酷使して生じた疲れは、筋肉中に疲労物質が残って筋肉が張ってしまう全身的な疲労です。この場合の疲労の回復には、消費した栄養分を補給して休養をとるのが効果的な方法となります。

そして、デスクワークや車の運転などで同じ姿勢を長時間していたことで生じた疲れは、血液の循環が悪くなることで張りや凝りとなる筋肉の部分的な疲労です。同じ姿勢を続けたことによる筋肉疲労は、部分的な疲れであるにもかかわらず、体の全体が疲れたように感じます。この場合の回復には、さきほどとは逆で、筋肉を動かすストレッチや軽い運動をおこなうのが効果的です。

どちらの疲れの回復にも、夕食の時に、食べ過ぎや飲み過ぎをするによって内臓に負担がかかると疲労感がいっそう増すので、消化の良いものを食べるようにし、満腹ではなく腹八分目にしておきましょう。

デスクワークの疲れには運動と抗酸化物質

さまざまな抗酸化物質の中でもビタミンCとビタミンEは、毛細血管の健康を維持するために効果的なビタミンです。ビタミンCには血管の弾力性を維持するはたらきがあり、ビタミンEには血管を拡張するはたらきがあります。

また、ビタミンB1は疲労回復に必要なエネルギーの産生に効果的で、ビタミンB6は体力を回復するのに効果的です。もちろん、βーカロテンも重要な抗酸化物質です。

こうした栄養素を摂取することに加え、運動をする習慣を身につけることが大切です。習慣的に運動するようになると循環機能が高まり、必要な酸素と栄養素が体の隅々まで行き渡ります。すると、全身の機能が向上して、疲れにくくて回復も早い体になっていきます。

運動することで活性酸素が増加しますが、抗酸化物質の摂取で活性酸素の害は抑制できます。

体の疲れを早く回復させるために摂りたいのは

  • βーカロテン
    10~30mg
  • ビタミンC
    1000mg
  • ビタミンE
    100~200mg
  • ビタミンB1、B2、B6
    各5~10mg