原因不明の病気が増えている世の中で健康に重点をおく代替医療に注目が集まる
西洋人は自分たちが医学を発見したと勘違いしているのですが、実際には、西洋の医療システムの歴史はわずか200年程度で、非常に新しいのです。
医学校や薬局が誕生する何千年も前に、まじない師や療法士は、古くから伝わる薬を使って病気を治していました。現在でも療法士は世界中のさまざまな場所に存在しています。
主に病を治すことに焦点をあてた「看護」システムの西洋医学と違って、伝統的な医療体系は健康に重点をおいています。病気の初期の段階で発症を予防することが、療法士の仕事なのです。私たちは、療法士たちの存在をかろうじて知っている程度で、古くからの医療法をかなり疑っています。西洋で用いられる医薬品の少なくとも半数は(非常に効果の高いがん治療薬も含めて)、古代療法士が使っていたハーブやサプリメントからできています。
西洋では代替医療に目をむけるようになり、再び健康や活力を保つための予防薬やサプリメントに、関心が集まるようになりましたここでは古くからの医療法について述べ、世界中で一般的に使われている、自然食品店で見かける「新」サプリメントについて考えてみたいと思います。
世界長古のアーユルベータ医療におけるサプリメント
6千年以上の歴史をもつインドのアーユルベーダ医学は、紀元前4500年の古代医学書に記されている世界最古の医療体系で、現在でもインドで実践されています。
アーユルベーダは2つのサンスクリット語、命を意味する「ayur」と知恵を意味する「veda」からなる言葉です。アーユルベーダ医学は、東洋と西洋のほとんどすべての医療体系に影響を与えており、その影響力の大きさから「全治療法の母」といわれています。
古代書物のなかには、アーユルベーダ実践者の植物の薬効に関する知識は、時代を非常に先行している、と書かれています。この点において、彼らは現代薬学の創設者といえます。彼らはからだの機能についても高度な知識をもっており、アーユルベーダ医師が手術を行ったという証拠さえあります。
昔もいまもアーユルベーダ医療法にとって、食生活と精神状態は肉体と同じくらい大切です。アーユルベーダは東洋に寺院を開いた仏教僧たちによって広まり、各々の文化がそれぞれの国民性と信条に合わせて基本原則を取り入れました。伝統的な中国の医療体系や、現代医学の父とされるヒポクラテスが実践した医療法は、アーユルベーダ医療に源を発しています。
アーユルベーダの基本哲学では、病気を治すだけでは不十分であり、治療はからだ全体に含まれています。たとえば、アーユルベーダ療法士は病気に対して単にハーブを処方するだけでなく、食事やライフスタイルの改善など、その患者に合った全体プログラムを組みます。
皮肉なことに、西洋ではこれを補足医療と呼び、それを実践する医師は新奇で「最先端」とされています。しかし、このような方法は、実際には有史を遡るほど古いのです。アーユルベーダ医療法から学ぶべき教訓は多いのですが、もっとも重要なことは、早く実践すれば患者の人生がまったく違ってくることです。
たとえば、閉経期の症状に対するアーユルベーダ医療法がそうです。西洋では閉経期の症状は通常、紅潮などの不快な症状が出はじめるまで治療を行わず、症状が出てはじめて、それを緩和するための合成ホルモンが処方されます。
ところが、このような薬は危険な副作用を伴うことがあるのです。規格化されたアーユルベーダサプリメントの新会社の社長によると、インドでは閉経期までホルモン変化を放っておくようなことはせず、何年も前から治療を行います。一生涯ホルモン量を正常に保ち、PMSの原因となる毎月のホルモン量の変化を抑え、とくに性熟成期から閉経期にかけてのホルモン量の変化を減らすために、通常、女性は20歳歳くらいからハープ調合剤を使いはじめます。
その結果、ひどい閉経期症状の原因となる、著しいホルモン量の低下は見られません。最近、急に自然食品店で多くのアーユルベーダ製品を見かけるようになりました。ハーブのなかには単体のものもありますが、古くから使われているアーユルベーダ薬は、ほかのハーブと混合された形でのみ使用されます。
また、アーユルベーダ実践者は、ハーブは植物全体を使うよりも、1~2種類の活性成分を抽出して使うほうがはるかに効果的だとする西洋の考えには賛成しません。
アーユルベーダ療法士は植物中の化学物質すべてが体内で相乗作用をもたらすと考えるため、植物全体を使用します。アーユルベーダ薬は、体内のある重要な機能に効果のある妙薬を探すのではなく、からだの全システムを高め、支えるのです。
現在、アーユルベーダ医療では2000種類以上の薬を使います。その多くにはガーリックやアロエ、ジンジャー、ターメリックなど世界中でもっとも人気のあるハーブが配合されており、聞き慣れないハープが配合されたものもあります。
次に挙げるのは、自然食品店で入手でき、アーユルベーダハーブ医療でもっとも広く使われているサプリメントです。ここでは西洋での販売法と比較して、昔ながらの使用法について説明しています。通常、アーユルベーダハーブは複合剤に配合されていますので、それぞれのハーブについての服用量については述べていません。製品の指示に従ってください。
- アラマキ
- ビタミンCをもっとも多く含む( 1果実中に3000 mg) アマラキは、強力な抗酸化剤であり、免疫機能を強化し、風邪や咳を治すアーユルベーダ薬に配合されています。また、ビタミンCがコラーゲンの成長を促すことから、骨を強くし健康に保つとされています。視力障害の治療に処方されることもあります。
- アシュワガンダ
- アーユルベーダ医学と西洋医学の基本的な違いは、アーユルベーダ医学での強壮剤の使い方にあります。アーユルベーダ医学では、ハーブは特定の病気を治療するのではなく、からだ全体の健康と活力を維持するために用いられます。アシュワガンダはこのようなハーブ強壮剤のなかでも、もっとも効果が高いとされています。
とくに、アシュワガンダはアーユルベーダ療法士が長年、病気の主な原因と考えてきたストレスをやわらげる効果があります。
- ブラーミ
- 文明の進んだ西洋の医師たちが「心とからだの医学」という言葉を使うようになる遥か昔から、アーユルベーダ療法士は、数多くの病気の根本的な原因はストレスにあると考えていました。
さまざまな病気の治療に使われるハーブの多くは、天然の鎮静剤でもあるというわけです。プラーミ(別名センチラ)もそのひとつです。弱い鎮静作用をもつこのハープは、さまざまな症状に驚くほど効果があります。
これまで長い間、ブラーミは心の病の選択治療法として使われていました。ブラーミは脳を若返らせ、思考力を鋭くするとされています。また、ニキビや乾癬など、ストレスによって悪化する皮膚病にも古くから用いられています。
- ガガル
- 西洋では薬をきちんと分類したがるのですが、ガガルには血中コレステロールと中性脂肪値を下げる働きがあるため、心臓病を予防するハーブとして分類されています。
アーユルベーダ療法士は、この西洋医学における薬の分類は非常に限定的だと考えています。
ガガルはからだをさまざまな方法で強化するハーブですが、脂肪阻害剤として有名になってしまうとほかの薬効が無視されてしまうのではないかと恐れています。
たとえば、このハープには白血球細胞を増加させる働きもあるので、免疫機能を強化します。アーユルベーダ療法士は体システムを強化する複合剤に、このハーブを配合します。
- ツルレイシ
- ニガウリとしても知られるツルレイシは、アーユルベーダグにおいて古くからⅡ型糖尿病や成人性糖尿病の治療に使われてきました。数々の研究からこのハープが、血糖値を正常に戻すことがわかっています。
インドの研究者は、このハーブがインスリン(糖の分解に関与する重要なホルモン)の生成量を増やし、インスリン活性を強化すると考えています。
さらに、ニガウリがエイズやがんの強力な治療薬であるという衝撃的な新情報があります。試験管内テストでは、エイズの原因となるウィルスの複製を阻害することに成功しました。また、病気とたたかう免疫細胞の活性を促すため、エイズやほかの病気の進行を遅らせる効果があると考えられています。エイズ患者で構成されるニガウリクラブがサンフランシスコにあることを知りました。
ニガウリは、動物実験でがん腫瘍の成長を阻害しており、がん治療薬としても有望なことがわかっています。アジアでは新鮮なニガウリが八百屋で売られており、抽出物やカプセルのサプリメントもあります。
- ピクロリザ・クルローア「コオウレン/胡黄連
- ピクロリザ・クルローアは、肝臓疾患の治療に古くから用いられており、肝機能の健康維持にも処方されます。肝臓細胞を破壊する炎症の進行を阻害し、肝臓を保護します。
アーユルベーダ療法は植物全体を使うことに重点をおいていますが、個々の化合物から薬をつくり、古代医療体系の科学的有用性を追究している研究者らも、ピクロリザ・クルローアなどの多くのハーブについて分析を行っています。
ピクロリザ・クルローアには肝臓保護効果が高いクトキンという物質が含まれています。寄生虫感染症患者を対象にしたある研究では、クトキンが肝臓内に存在する危険な脂肪過酸化物(フリーラジカルが原因で発生する)を減少させ、重要な抗酸化剤であるスーパーオキシドディスムターゼ(SOD)を増加させました。この研究の結果から、クトキンには肝臓に自然治癒力をつける働きがあると考えられます。
- シャタワリ
- アスパラガス属のシャタワリ(この名称は「百人の夫をもつ人」という意味)は、女性の精力を強化する強壮剤として人気があります。このハーブは、若者から閉経期を迎える年代まで、あらゆる年代の女性を対象に、ホルモンバランスの雄持のために用いられます。また、男女を問わず、糖尿病の治療薬として処方されます。
女性の気分を高揚させるプロゲステロンもあります。
- トリハラ
- 乾燥させた種類の植物(アマラキ、ビプタキ、ハリタキ)の果実からつくられるトリハラは、アーユルベーダ医療でもっとも広く使われているハープ薬です。
単体のものと、他のハーブとの複合剤があります。トリハラにはさまざまなからだの機能をうまく統合させる働きがあることから、アーユルベーダ療法士は「家庭の管理者」だといいます。とくに、消化を正常にし、栄養分の吸収を高めて代謝をコントロールするとされています。最近行われたインドの研究では、減量効果を高める効果もあったそうです。
風邪に効く、いま注目最新のチベットハーブ
アーユルベーダの古くからの教えに源を発するチベット医学は、インド医学と漢方医学、ギリシャ医学の集大成です。最近、チベットハーブのアンドログラフィス・パニクラータが大きな関心を集め、現在、自然食品店で売られています。
北欧地方では10年以上も前から、このハーブでつくった風邪薬が一般的な風邪のつらい症状をやわらげるのに利用されています。
二重盲検で、50人の患者にアンドログラフィス抽出物と偽薬を摂取してもらったところ、アンドログラフィス抽出物を摂っていた人の半数以上は症状がふだんより軽くなり、偽薬グループよりも治りが早かったという報告があります。
実際、5日後にはアンドログラフィスグループの75 %が完治しましたが、偽薬グループは40 %の人が依然として風邪の症状とたたかっていました。
このハープは、血管形成手術(心臓に血液を運ぶ動脈から血小板を取り除いて血行を促進する一般的な外科手術)後の回復を早める効果もあります。血管形成手術の主な問題点は、効果が一時的で手術後数ヶ月で再び血小板から血餅が形成されることです。
これを再狭窄といいます。中国予防医学アカデミーの研究者らにより、血管形成手術を受けた患者にアンドログラフィスを与えると、新たな血小板の形成を阻害することができ、再狭窄のリスクが激減することがわかりました。さらに、このハーブから抽出されたアンドログラフォライドという物質が人間の乳がんや肝臓がん、前立腺がんのがん細胞を阻害することが、試験管内実験からわかりました。
ひどい副作用を伴うことが多い従来の化学療法薬とは違い、アンドログラフォライドに毒性はありません。ニューヨークのシラキュースにあるローゼル・パークがん研究所では現在、治療薬も効果的な治療法もほとんどない前立腺がんの治療薬としてアンドログラフォライドを使用することを研究しています。アンドログラフィスが配合された風邪薬や心臓血管のためのサプリメントを探してください。
全体的なシステムとしてからだを管理する漢方薬
アーユルベーダ医療法と同様、中国の伝統的な漢方医学も、病気の症状ひとつつひとつに焦点をあてるのではなく、全体的なシステムとしてからだを管理することを目的としています。
漢方医学の中心となるのは、「陰」と「陽」の基本的な信念、つまり体内エネルギーのバランスです。古くから伝わる漢方医学によれば、宇宙には2つの相反する力「陰」と「陽」( マイナスとプラス)があり、この世に存在する万物( ハープも含めて) は陰と陽で表されます。陰は冷たく落ち着いた静かな物、陽は暖かく刺激性のある動的な物です。
健康の維持とは陰と陽のバランスを保つことであり、体内のバランスが崩れると病気になり、バランスを取り戻してはじめて病気は治ります。
「自然の力」で乱れたリズムを正常化する方法
漢方医学は、バランスの崩れを防ぐことで、患者の健康を回復することを目的としています。事実、古代中国の裕福な家庭では健康のために、医者を家臣にしていました。家族の誰かが病気になると、医者が仕事をしていないということになり、給料をもらうことができなかったそうです。
伝統的な漢方医は、漢方薬や運動、鍼灸法、瞑想などに頼っています。現代の中国の医師は、自分たちの哲学や技術に伝統的な漢方医学を取り入れています。
中国ではじめて漢方薬が用いられたのは、紀元前3494年のことで、中国の神農の指示により専門家が7千種類以上の漢方薬の薬効を書物に記しています。約千年前の宋王朝の頃、その情報は更新され、2千種類におよぶ薬草についての情報が出版されました。
アーユルベーダ療法士と同様、中国の療法士も健康と活力を維持するために強壮剤を活用しています。漢方医学は、1~2種類の活性成分を抽出するのではなく、植物全体を使用することに重点をおきます。ハーバスウェイ創設者のひとりで、漢方薬を統一したジェームズ周医学博士は、ギンコウなど薬効があると信じられている漢方薬には毒性のある化学物質が含まれていることに気づげどくきました。
しかし、こういった物質はその植物中のほかの化学物質と一緒に用いると、解毒され、有益になるのです。本物の漢方医は漢方薬を個々に用いたりせず、ほかの漢方薬と調合して使います。
ごく最近まで、漢方薬は漢方医しか知らないような専門店でしか入手できませんでした。近所に漢方薬局があったとしても、乾燥した植物の根が無数に並んでいるのを目にすると、よほど詳しくないかぎり、途方に暮れてしまいます。
現在、漢方薬は多少使いやすくなっています。自然食品店には漢方薬製品のブランドがいくつもあります。単体の物や、特定の症状を治療するために、ほかの漢方薬と調合された製品もあります。しかし、中国から輸入された漢方薬は質が悪く、汚染されているという残念な詰も耳にします。
良質なものを手に入れるため、純度と効果の確かな標準的な製品、優秀な会社の製品を選びましょう。次に述べるのは、自然食品店で入手できる有名な漢方薬です。
漢方薬
- アストラガルス
- アストラガルス(キバナオウギ)は、体内バランスを回復し、体機能を強化するアダプトゲンです。
現代の研究により、アストラガルスは免疫機能に非常に効果のあることがわかっています。中国の医師は、がん患者が化学治療や放射線治療を受けたあとに、免疫を強化するために処方します。アストラガルスはエネルギーとスタミナを回復させる複合剤に配合されています。
- イタドリ
- イタドリは、風邪や咳を緩和するだけでなく、からだの血行をよくして血圧を下げます。この心臓にやさしい漢方薬は、血餅のリスクを軽減することで心臓マヒや心臓発作を予防します。中国のハーバリストは背中の痛みに処方します。心臓血管を丈夫にするサプリメントや風邪薬に配合されたイタドリを探してみてください。
- ツルドクダミ
- 「何首烏(かしゅう)」ともいわれるツルドクダミは、若返りの薬として知られています。中国の言い伝えによると、若い頃のような活力を回復させ、受胎率が上がり、抜け毛予防にも効果があります。ツルドクダミは古くから、胃腸疾患や糖尿病の治療薬としても使われています。
- ショウガ(ジンジャー)
- 西洋ではジンジャーとして知られるショウガは、排便に関連する病気やインフルエンザ、胃腸けいれん疾患などの治療薬として古くから利用されてきた陽の漢方薬です。
とくに胃の不快感や痙攣に効果があります。漢方医はショウガ湯を、つわりに苦しむ妊婦には最適です。ジンジャーを食べると熱くなるのは、風邪の症状や呼吸器感染症を治すからだとされています。ジンジャーに含まれるギンゲロールという化合物は、強力な抗酸化剤です。カプセルや複合剤などがあります。日本人の場合、生姜は冷え対策に使われるのが一般的です。
- ホーニー・ゴート・ウィード(ヤギの角草)
- ホーニー・ゴート・ウィードは、血圧を下げ、インポテンツを治す漢方薬です。この漢方薬には体内の血行を促進するフラボノイド属のケルセチンなど、いくつかの化合物が含まれています。
血行不良は男性の性機能障害の重大な原因なのです。ホーニー・ゴート・ウィードは男性用精力増強剤や心臓血管に効果のある製品に配合されていますので、探してみてください。
- 未熟ダイダイ
- ミカン科のこの漢方薬は、消化障害や咳、アレルギー、炎症などの治療に使われます。現在はアレルギーや風邪の症状に効くハーブ複合剤に配合されます。ノベリチンという強力な抗酸化剤が含まれています。
- 葛
- 西洋では、葛はアルコールの摂りすぎや二日酔いの薬とされています。漢方医によって何千年も利用されてきた葛には血行を改善し心臓を強化する化合物、プエラチンが含まれています。漢方医は葛が緑内障(眼球の圧力上昇が原因となり、失明の恐れがある)の治療にも有効であると報告しています。
- 羅漢果(ラカンカ)
- ウリ科果実の植物名で知られるこの果実は、魔法のハーブといわれています。漢方医は風邪や咳、消化障害、ストレスに羅漢果をすすめます。アメリカでは抽出物が売られていますが、本来の味は甘く(砂糖の250倍の甘さ)、カロリーゼロです。飲み物の甘味料としても使われます。
- 麻黄
- 麻黄(マオウ)は、ぜんそくや風邪、その他の呼吸器系疾患の治療薬として、中国では古くから利用されています。一般に市販されている西洋の薬、エフェドリンやプソイドエフェドリンは、実はマオウから得られる化合物です。
マオウは陽の漢方薬であり、代謝を促すので、西洋では減量剤として使われています。マオウは中国では4千年もの間、安全に使われてきましたが、興奮作用を得るために使われるという残念な報告があります。マオウを大量に摂取した場合、アンフェタミンに似た働きをして心拍数が上がり、血圧が上昇します。
心臓病の人はこの漢方薬を絶対に使用してはいけません。マオウを使用する際は厳重に注意して、必要なときだけ摂るようにしてください。
- 五味子(チョウセンゴミシ)
- 西洋ではゴミシとして知られるこの漢方薬は、からだを強化し、病気やストレスに対する抵抗力を高めるアダプトゲンであるとされています。
ゴミシはスタミナを強化し、運動効率を高めるためのスポーツサプリメントに配合されています。からだ全体の健康と活力を高める強壮剤にも配合されています。
日常的な病気に効く熱帯雨林のハーブ
20世紀を振り返ってみると、私たちがやり残したことは、なし遂げたことよりも遥かに重要なのかもしれません。やり残したことのなかでも重要なのは、貴重な、とくに南半球に残る熱帯雨林を守ることです。
過去20年間に熱帯雨林の半分が姿を消しています。熱帯雨林には20万種以上もの動植物が生息しており、なかにはまだ発見されていない種もいます。医薬品の約25%は、熱帯雨林の植物からできているという事実もあります。
ビンクリスチンやビンブラスチンといった、ロージー・ペリリンンクル・ツリーから得られる小児白斑の治療薬など、もっとも効果があるとされているがん治療薬(生存率を20%から80%に上げる)もそうです。
まだまだ強力な薬が眠っているかもしれないのに、発見される前に絶滅してしまうかもしれないのです。さらに、熱帯雨林は地球上の酸素の20%を産出しており、私たちの生命にかかわる、もう1つの貴重な資源なのです。
近年、熱帯雨林の価値が認められるようになり、世界中の国々は自治体に対し、この天然薬の源を破壊しないよう訴えています。その結果、破壊行為はおさまりましたが、注意していないと元に戻り、救った命が失われてしまいます。熱帯雨林ハーブの多くは重い病気に効果がありますが、日常的な病気に効くものもあります。ここでは近所の自然食品店で入手でき、確実に健康維持に貢献する熱帯雨林のハーブについて解説します。
- アダプタ
- アマゾンでは産婆さんのハーブといわれ、古くから月経痙攣やPMS、切迫流産、分娩合併症などの治療に使われてきました。アダプタは女性のホルモンレベルを正常にし、痛みをやわらげると考えられています。
- カシューナッツ
- カシューナッツとしても知られるナッツですが、ビタミンCが豊富に含まれています。アマゾンの療法士はインフルエンザや風邪を治すのに使用しており、催淫薬でもあります。強壮剤や、エネルギーと性機能を強化する製品に配合されています。
- チュチチアシ
- 天然の抗炎症剤であるこのハーブは、古くからリウマチ性関節炎や骨関節症の治療に使われています。ある大手製薬会社は、この植物の枝がもつ関節炎治療薬としての効果について研究を行っています。チュチアシは運動能力を高めたり(激しいトレーニング後の筋肉痛をやわらげる)、関節炎に効果のあるサプリメントに配合されています。
- ハーカンピュア
- この熱帯雨林ハーブは、高コレステロールと肥満の治療薬として普及しはじめています。代謝を早め、より効果的に脂肪を燃焼し、食欲をコントロールするとされています。減量用サプリメントのなかに配合されていることが多いので、探してみてください。
- ジャトバ・ツリー
- ジャトバ・ツリーの枝はカンジダ膣炎や真菌感染、呼吸器系、尿道感染症の治療薬として有名です。体力とスタミナを高める増強剤でもあります。お茶や、カンジダ膣炎に効くサプリメント、前立腺を保護するサプリメントなどがあります。
- マカ
- アンデス山脈で発見されたこのハープの根は、インカ民族の間で催淫薬や増強剤として崇められています。マカはストレスの解消にも使われ、現在はスポーツサプリメントや強壮剤に配合されています。
アメリカの自然療法士は慢性疲労症候群の治療にこのハーブを使ってきました。マカにはアミノ酸やカルシウム、亜鉛、その他のビタミンが豊富に含まれています。
- パタ・デ・ヴァカ
- ブラジル原産のハーブ、パタ・デ・ヴァカは、糖尿病の天然治療薬です。糖尿病患者は多尿症(尿排泄量が異常に増加する) と呼ばれる症状に悩むことが多いのですが、このハープは排尿を正常にするとされています。
- タヒーボ
- パウダルコとしても知られるこのハーブは、カンジグ膣炎や真菌感染の治療に使われます。パウダルコの枝に含まれるラバコールという物質には、がんとたたかう化合物が含まれています。また、このハープは寄生虫感染の治療にも使われています。タヒーボが配合されたカンジダ膣炎用サプリメントを探してみてください。
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